大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)1086 判決

主 文

第一審判決及び原判決を破棄する。

被告人を懲役二年に処する。

第一審における未決勾留日数中九〇日を右本刑に算入する。

押収に係る偽造予約券及び引換券各九五枚(検乙第一号、第四号但し検

第四号中世帯員数四世帯主藤田とあるA11号券及びA12号券を除く)はこれを

没収する。

本件公訴事実中物価統制令違反の点について被告人を免訴する。

第一、二審及び当審における訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理 由

被告本人及び弁護人福場吉夫の各上告趣意は末尾に添えた書面記載のとおりであ

つていずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

職権で調査すると本件公訴事実中物価統制令違反の点については昭和二七年政令

第一一七号大赦令によつて大赦があつたので刑訴四一一条五号、四一三条但書によ

り第一審判決及び原判決を破棄し当裁判所において更らに自ら判決をすることとし

右公訴事実については同三三七条三号により被告人に対し免訴の言渡をなすべきも

のとする。

なお第一審判決が確定したその余の事実に法律を適用すると被告人の本件所為中

公文書偽造の点は各刑法一五五条一項に、同行使の点は、各同法一五八条一項、一

五五条一項に、詐欺の点は、各同法二四六条に、同未遂の点は各同法二五〇条二四

六条に該当するところ、右各偽造公文書の行使はそれぞれ一括行使に係るから一個

の行為で数個の罪名に触れる場合であり且つ右各公文書偽造、同行使、詐欺又は同

未遂の所為の間にはそれぞれ順次手段結果の関係があるから同法五四条一項前段及

び後段一〇条によりいずれも犯情最も重い各偽造公文書行使罪の刑に従い以上は同

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法四五条前段の併合罪であるから同法四七条一〇条を適用し結局犯情最も重いもの

と認める昭和二四年二月二八日頃の偽造公文書行使罪の刑に法定の加重をした刑期

範囲内で被告人を懲役二年に処し同法二一条により第一審における未決勾留日数中

九〇日を右本刑に算入すべく、主文掲記の押収物件はいずれも本件偽造公文書行使

罪の組成物件であつて何人の所有をも許さないものであるから同法一九条一項一号

二項に従いこれを没収しなお第一、二審及び当審における訴訟費用は刑訴一八一条

一項一八五条に則り被告人に全部これを負担せしむべきものとする。

よつて裁判官全員一致の意見によつて主文のとおり判決する。

昭和二七年一一月一一日

検察官 岡琢郎出席

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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